そして太っていることを全く気にしていません。
私は小さい頃から、母と歩くのが恥ずかしいと思っていました。
母が作る食事は、毎日揚げ物が山盛りでした。
口癖は「大家族(6人兄弟)で育ったから、ついついたくさん作っちゃう。」で、毎日大皿におかずがてんこ盛りでした。
おやつも私が好きだったから、毎日ポテチを一袋食べさせてもらっていました。
なので、小学校の頃から『体格のいい子』でしたし、中学になるとはっきり『ぽっちゃり』になっていました。
中学生は残酷で、男子にはいつも体型でからかわれていました。
落ちていた2ッ穴ボタンを拾った男子が、私の顔に近づけて「そっくり」(豚の鼻という意味)と皆の前で言ったり、給食のときに一口食べるごとに笑われたり、中学1年生にして「死にたい」と言っていました。
母はそんな私の悩みなんて聞く耳を持たず、学校を休むことも許しませんでした。
それからも母の食生活を続け、順調に太り続けました。
だけど中学3年生のときに、ようやく意を決する事が出来ました。
「変わりたい、痩せたい」そう強く思いました。
給食をきっちり半分残し、家ではサラダしか食べないようにしました。
夜に近所の河川敷をランニングしたりもしました。
今までダイエットなんてした事がなかったし、食事制限も初めてだったせいか、みるみる痩せました。
半年で15kgくらい痩せた頃、中学1年生の時からずっと私を馬鹿にしていた男子が「お前痩せたよな」と言ったのです。
ものすごく誇らしかったのを覚えています。
でもその代償に生理が止まってしまいました。
そして中学を卒業し、春休みになり、給食がなくなり、また普通に食べるようになり、一気にリバウンドしました。
あっという間に元に戻り、それ以上に太りました。
以降数十年、ダイエットとリバウンドを繰り返して生きています。
最近は歳のせいか、あまり体重も増えず落ち着いてきましたが、筋肉がないせいかお腹の贅肉はパンツに乗っかり、太ももは膝に乗っかっています。
後ろ姿はトドのようです。
母になり娘が出来て、一番に考える事は「太らせてはいけない」でした。
それなのに娘は太り気味です。
毎日食事に気をつけているつもりです。
太らせないように運動もしっかりさせています。
なのに、体格が良くて顔がパンパンの娘を見ると、やはり遺伝なのかなと思ってしまうのです。
母の肥満が私に伝わり、私の肥満が娘に伝わっているのかな、と思うと、娘に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
私が太っていて辛い人生を送ってきたので、娘にはそれでも明るく生きて行ってほしいです。